セクション1(ビッグバンドのキメ)Section Works 1

セクション01

ジャズに限らずドラム譜のセクションは
譜面のリズムを何の楽器で叩いたらいいのか?
 
それに、実際書いてあるリズムを叩くだけでは不十分だったりして
そうじゃない!などといわれてしまいます。

ちゃんとドラムの譜面でかいてくれればいいのに
とおもったりしますよね

でも理解してしまえば譜面をドラム譜で限定してしまうよりも
セクション譜の方が広がりがでるし良いのです。
 
なので、これが読めるようになると
音楽がすごく広がりますので
是非トライしてみてください
 
音源と譜面はメルマガを登録していただけると
ページのリンクが送られてきます!無料ですので是非ご登録ください!

セクションの機能

 
今回使う譜面はこのような形です
斜めの線はスラッシュといって、ここはリズムを埋めていきます
フィルにしてもかまいません
イベントのある所までの数合わせで書いてあります

今回はシンコペーションをやるのですが
シンコペーションとはなにかは
別動画で解説していますので参照ください

この一番シンプルなシンコペーションについて
アプローチを考えていきましょう
このシンコペーションのセクションをみて
このようなバンドメンバーの動きの曲線を考えるのが大事です

この音の動きに4つのポイントがあります
シンコペーションの動画でも紹介しましたが

紫で書いてある前打音
シンコペーションの踏切 準備音 です
シンコペーションの前に打つ音なので
シンコペーション前打音
と名付けました。
これは黒田式です

黄色の呼び込み
前打音に向かうフィルを
呼びこみ

青の
主役、シンコペーションの音
 
緑いろの着地
シンコペーションはジャンプなので、必ず着地する場所があります

という4つのパートに分けれらます

ではどれが一番大事かというと
着地になります

フレーズの一番最後になる音
これが1番セクションとしては大事です

ほかでどのようにリズムを間違えようと
リズムがくるわずに、最後の音
あっていれば、
強いセクションを感じます

次にだいじなのが
呼び込みです

フレーズで大事なのは
出口、入り口です

意外なんですが、極端なはなし、セクション自体はドラムは演奏しなくても
大丈夫なんです

あとは
シンコペーションの音
前打音の順番です

なくてもいいといいつつ、やはり、みんなと一緒にジャンプするのは大事ですし
書いてある譜面をなぞるのは大事です

実際は書いてある部分しか気がまわらないことが多いですが、
書いてないけど、そのフレーズがどこにむかうか、フレーズの手前に合図してあげれるか、というのがすごく大事なんです。

ではためしに、セクションはあわせず、
曲線の最後の着地だけ合わせるやり方を最初にやってみましょう!

1つ目はクラッシュで着地だけ強調してあげる形です

2つ目のフィルをいれての着地だと
セクションを演奏してる人からすると
跳躍を妨げられた感じにはなるのですが
音楽的にはOKです

音量や音質のバランスをうまくとれば跳躍をさまたげずに演奏することもできます。
3拍フレーズの動画でも説明してますが
音楽的には、跳躍していく人、フィルで頭に向かう人
と道がわかれていても、
到着先が同じであれば、強いセクションを感じます。

あえて、一緒にならない方法を選ぶこともありますし
アドリブなどは予測しながらなので、フレーズがずれてしまうこともありますが
ターゲットノート(着地点)をあわせれば、セクションになるわけです。

なので、個々がバラバラに歌っているのに
一体感を感じるのは、このターゲットノートを皆が、あわせているからです。

ドラムの譜面にはターゲットノートはほとんどかかれてませんので
経験などもありますが、譜面や、他人の音の進行感をみながら
ターゲットノートを探していくのが
ジャズドラマーの大きな役目になります。

よく他の楽器奏者から
ものたりない感じがする
といわれることがありますが

大概はターゲットノートに音がないというのが原因なのです

でも、ものたりないという言葉から
ただ、音量をあげてしまうということになりがちです

そうすると、うるさい!といわれ
パニックになってしまう事がよくあります

大事なのは、フレーズの行き先です

では、この2種類をやってみましょう
セクションをやっていないにもかかわらず
どっしり感を感じるかとおもいます

(音源はビデオを参照ください)

セクションをキメて着地(ステージ1、2)

では次にセクションをあわせて着地という
一番オーソドックスなフレーズをやってみたいとおもいます

シンコペーションは基本
シンバルとバスドラムであわせます

前打音、踏切の音はそれ以外の音の方がコントラストがはっきりするので
大概はスネアドラムを使います

前打音強調型 (ステージ1、2)

下のフラムはルーディメントなので、ステージ1、2の方は無理せずに

シンコペーションの前打音、踏切を強調すると
跳躍が大きくなるイメージです

左手で導音をいれたり
フラムにしたり
ラフにしたりできます

前打音は
後ででてくる呼び込みの時に毎回手順をかえたりしなくてすむので
右手で叩く癖をつけておくのはおすすめです

前打音強調型 (ステージ1、2)

次はラフですね、これは2打でも、3つ以上どれだけいれても構いません

下のフレーズは
ビッグバンドでよくでてくる装飾音
のび太君フレーズ
これを覚えましょう!

ではのび太くんフレーズを解説してから4種類たたきわけてみます。

呼び込み

演奏を聴くときにドラムでなくて、ギターやベースだと思って、
セクションの方をうたってみてください
どうでしたか?
手前にフィルがはいると歌いやすかったですよね

なので、ビッグバンドなどのセクションではこの呼び込みが大事です
書いてないけど、すごく重要なんです、これがドラム譜の難しいところです

呼び込みは助走なので、長くなると、跳躍が強調されます。

さきほどもいいましたが、
セクション自体より、入りと出口が大事なんです
極端な話しですが、
入り口と出口さえあればキメはやらなくてもいけるといいましたが
聞いてみましょう
 
セクションをしている楽器からすると、少しものたりない感じがするかもしれませんが、お客さん的なところでは、成立してますよね

ではバリエーションをやっていきましょう

呼び込み2(ステージ2、3)

さきほどのフィルを少しおおきくしたものです

呼び込みは助走ですから
ながくなれば跳躍力がまします

この前にやった前打音強調は踏切が強くなる感じで
それも跳躍力がまします

機能をしっかり理解してフレーズを選びましょう

譜例の2段目です

16分音符をいれて、倍のテンポのフィール、バイテンのフィールと呼びます
カウントベイシーバンドのドラマー、ソニーペインがよく使います

呼び込み3(ステージ2、3、4)

上のフレーズはビッグバンド定番のスネアフロアのユニゾン3連です
ちょっとテンポ的に両手で行くにはギリかもしれませんが
やってみます

ビッグバンドではものすごくよく使うフレーズです
バイテンフィールとのび太くんフレーズを組み合わせました

着地前の処理(ステージ2、3)

シンコペーションしたあとの着地の
手前の処理です

譜例の上のフレーズにすると
前打音ーシンコペーションの動きと
導音ー着地 のフレーズが同じ形になるので
よく使います

下のフレーズはそれの着地手前を倍にしたものです
急に加速する感じがしておもしろいですね

着地前の処理(ステージ3)

もうひとつバリエーションです
シンコペーションブックのオルタネート埋めをやっていれば
すっとでてるくかと

前打音は踏切なので、表だけで叩くほうがノーマルですが
このように3連でうめてシンコペーションをすると
助走から深く踏み切らずなだれこみジャンプ
なイメージになります、連続して出てくる時は
こういうのをまぜると、自由に飛び越えてる感じがしますので
おすすめです

まとめ

まとめです
シンコペーションの記号があった場合は
前に呼び込み
記号には前打音 シンコペーション
そして後ろには着地と 着地手前の導音があります

これらのパーツの役割を理解して叩きましょう
イメージがあれば、音色も踏み切る音、ジャンプする音 着地する音と
音色も変化しますので、より、立体的にきこえます

このパーツの中で一番大事なのは、着地です、
セクションを失敗しても、その着地をちゃんとしてると
音楽的にはうまく進行していきます
譜面が苦手でも、耳をつかって、今の音がどこへいくのかをイメージしていれば
つかめるようになってきます。
譜面はあくまで地図みたいなものであって、実際は耳からの情報の方が多いです。
地図ばかり見て運転していると危ないですよね
しっかりいま起こっていることをききながら演奏しましょう

助走は長いと大げさになります。

呼び込みは、バンドの大きさによって必要性がかわります

人数がおおければ、ほぼ全部呼び込みを入れます
特に初めて演奏する曲の場合は必要です。

ドラムは司会進行役ですから
全員にはい、つぎは、祝辞ですとか、乾杯ですとか
そういった合図が必要です
が、メンバーが慣れてくると、もういちいち必要がなくなったりします
その際は間引くこともします。

ただ、ベイシーのサミーネスティコアレンジなどは
ドラムの呼び込みを埋めることを前提としてアレンジなんかもありますので
間引くとおかしくなるものもあります
それは全体を耳でききながら、やらなければいけません
特に僕はスコアに目を通します
フレーズとフレーズの合間に他のパートがなければ、そこはドラムがつなぐ場所です。

これが、コンボになると
ほとんど呼び込みはいらなくなったりします
シンコペーションもきつく飛ばない場合もあります。

20人で旅行にいけば、次はどこにいくとか、事細かに言わなければいけませんが
3人で旅行にいけば、言葉にださなくても、雰囲気できまりますし
多少の時間のずれはきにならなくなります
それをいちいち、13時だから出発しなければ!とかいっているとうざがられますよね

よく、ビッグバンドのドラマーがコンボを叩くとバタバタになるといわれますが
これは、呼び込みの間引きをしないからです。

逆にコンボばかりやってるドラマーがビッグバンドをやると
管楽器は吹きにくくなることが多いです
呼び込みが少ないからです

サドメルビッグバンドなんかは中間のサウンドなので
メルルイスは絶妙な呼び込みとその間引きをします
特に音色コントロールがすばらしいです

セクションに対して、このようなバリエーションをもつと同時に
音楽にそぐった、バリエーション選びができるように
いろんなセクションをきいて、サウンド感も一緒に勉強しましょう
 

Copyright 2019 Kazuyoshi Kuroda

シンコペーション

シンコペーションについて

今回は全てのジャンルの音楽でよくでてきて
しかもわかったよーなわからないよーな
シンコペーション
の解説です
シンコペーションとは

弱拍に長い音、またはアクセントを置くことにより跳躍感を得る手法

ということになります
裏拍は導音のビデオを参照してもらえばわかりますが
シンコペーションか導音の2種類のどちらかになります
リズム的導音という呼び名は私独自が使っているのですが
この部分の理論が欠落しているために、説明しにくいことが多いんです
なので、導音と名付けました。
シンコペーションとは何か?という質問をすると
たたーた
という答えが返ってくることが多いです
ヤマハなどでそう教わるのかとおもいます
タタータの最初の音は
跳躍のための蹴り足 準備音 僕の理論では
シンコペーション前打音 と呼びます
二つめの音符がシンコペーション
3つ目の音は着地の手前の導音になります
なので
2小節目は導音抜きのシンコペーションですので
これとほぼ意味はいっしょになります
シンコペーションは長い音でなくても
シンコペーションです
音がみえないだけで
解決しないので
空中で音がとまっているようなイメージは
一緒です
シンコペーションは
音価がちがっても同じように成立します
跳躍の距離が違うといった感じです
それは音価の方のビデオを参照ください

アンティシペーション

アンティシペーションという名前は
あまりきかれたことがないかもしれませんが
楽典に存在します
シンコペーションなのですが
タイを使って表現するものです
リズムが前に食ってでてくる形になります
なので先行音という日本名がついています
アンティシペーションもいろんな音価があります
こういったものも全部アンティシペーションになります
特長としては
飛距離が長いってことですね
ロックではこちらの方が多くでてきて
先ほど説明したタタータという通常のシンコペーションはあまり出てこないです。
なのでアンティシペーションと使いわけずに
全部シンコペーションと考えていることが多いです

シンコペーションの扱い方

なぜロックではでてこないかというと
ロックの特長は2、4のスネアですよね
これがシンコペーションの邪魔をするからです
ここにアクセントがあるので
導音みたいに聞こえがちです
音色や音量で工夫すればうまく飛び越えれるのですが
あまりやってる人は見かけないです
ジャズやサンバなどでは2、4がHHで
希薄なので、シンコペーションの邪魔をしないんです
この3種類でシンコペーションきいてみましょう
いま聞いてもらったように
表拍に音があったら着地するのですが
波を遮る防波堤の様な感じです
防波堤の音量が低ければ、勢いは止まらず弱まるけれど
流れる感じです
上手な演奏はシンコペーションの音を誰かが必ずどこかで拾いにいっています。
特にドラムはシンコペーションを拾っていく役割が多いので
しっかり理解しておかなければいけません

シンコペーションの着地

1、アンティシペーションの着地はハイハットがあるので、
そのまま放置してもそれほど不自然ではありません
2、通常のシンコペーションだと着地にバスドラムもハイハットもないので
レガートだけだと着地しきれず、答え待ちの状態になります
3、なので、シンコペーションではレガートにもどったところにバスドラムをいれると
解決して、リズムがどっしりします。
4、レガートだけ着地してもその先に2拍おくれてバスドラムをいれると
キャッチできますね
これがシンコペーションを後でとりにいく
というイメージです

4種類音源

まとめ

まとめとして
シンコペーションとは、不安定なので空中で待機してる音を指す。
シンコペーションには蹴り足と、ジャンプと着地がある。
この着地をドラムはよく理解しておかないと
ほったらかしになってしまいます。
そのうち消えてしまうのですが
これをうまくつかえると非常に立体的な演奏になります。
シンコペーションはより安定した強拍の音に向かう。
強拍の音量で着地する量がかわる。
以上でした!
無料メールマガジン登録おねがいします!!

シンコペーションブック syncopation book の使い方

Syncopation Book とは

テッド・リード著

シンコペーション・ブックを

スラスラ読めるようにするためのメソッドです

メロディーをスネアで表現する方法です

タイが苦手な方も、このメソッドだとつかみやすいかと思います。

 

 

譜面はメルマガを登録していただけると
コンピングの週に送られてきます!無料ですので是非ご登録ください!

音符の読み方

音符が読めない方はまずここから!

 

 3 Stroke 読み

Altanate 読み

リズム譜の読み方2

リズム譜の読み方3

Syncopation Basic 2&3 Altanate 読み

Syncopation Basic 2&3 3 Stroke 読み

Syncopation Basic サンバキック読み