ウェイン・ショーター32 ネイティブ・ダンサー

昨日ボサノバ入門の動画をあげましたが
そこで話していたエムペーベーというジャンルの代表といってもいい
ミルトン・ナシメントとのコラボアルバムです

ハービーが新婚旅行中に彼の噂をきいて知り合いになっていて
代表作である「コーリッジ」にも参加しています

それとは別のプロモーターの勧めもかさなって
ミルトンをクローズアップしたアルバムをだすに至ります

以前紹介したポンタデアレイアから始まって
2曲目のインスト以外は全部ミルトンの歌がフューチャーになっています

この曲は最後の曲で
とてもMPBらしい感じがするのでとりあげました

このアルバムはさほどのヒットはしなかったものの
ヨーロッパでのミルトンの知名度をあげ

ブラジルでは、ジャズの入口になるアルバムになったようです

 

 

ウェイン・ショーター31 グルーヴ重視のサウンドに

「ウェザーリポート」
「I Sing The Body Electric」
と2枚アルバムをだしてきて
このやり方だと、バンドメンバーのその時の調子などによっては
0か100点以上のようなクオリティになる事が多く

「Sweetnighter」あたりからグルーブでサウンドを整理する形の方向に進みます

こうなると、ベースはエレキベースのスタイルがはまるわけで

「Mysterious Traveller」からベースがアルフォンス・ジョンソンが入っていて
ミノスラヴ・ヴィトウスは2曲目しかはいっていません

結局この後ヴィトウスはバンドを抜けることになっていきます

ヴィトウスはバンド名の権利ももっていたので
しばらくの間は利権を支払い続けることになったようです

このアルバムのウェインの曲の
Mysterious Traveller はかなりフュージョンサウンドな感じがしますよね!

ウェイン・ショーター30 エリック・グラヴァット

ウェザーリポート発足当時は
アイアート・モレイラがマイルスバンドにいたところを
ザヴィヌルがこっちにこないか?と誘っています

が、アイアートはザヴィヌルの事をあまり信用できず
このオファーを断って 
ドン・ウン・ロマンを紹介しています
彼はドラマーだったのですが無理やりパーカッションとして
オーディションを受け参加することに、、、

初期ドラマーはアルフォンス・ムザーンですが
1971年のツアー後からエリック・グラヴァットに交代になります
(動画のドラマーです)
マッコイのドラマーだったエリックがこちらに入る事で
アルフォンスはマッコイバンドにこの後加入しています

ウェインはこのエリック・グラヴァットのドラムが一番
しっくりきていたといっています

このシンバルを垂直にするセッティングは
僕の師匠・斉藤純さんもやっていました

やってみるととても演奏しやすいんですよねー
僕も一時期やっていました

メインのシンバルでレガートをする時に
叩き落とす感じの音はでないのでやめちゃいましたが

軽いタッチのサウンドを作るのにはとてもいいかと思います!

 

ウェイン・ショーター29 ウェザーリポート結成

アルバム「オデッセイ・オブ・イスカ」の
評論家からの評価はかなり賛否両論だったみたいです

そこで、ウェインは新しいユニットを組もうと計画を

マイルスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」で共演した時に
ジョー・ザヴィヌル(p key)が一緒にバンドをやる発言をしていますが
二人でメイナード・ファーガソンバンドにいた時に
いつか一緒にバンドをやろう!というアイデアはあったようです

1970年にジョーはキャノンボール・アダレイのバンドを抜ける準備をしていて

そこに「スーパーノヴァ」で共演したミノスラヴ・ヴィトウス(b)を入れよう
と話しがもちあがって

三人リーダーバンドでやる事で
バンド名をシンプルで無意識に惹きつけるような名前という事で
「ウェザーリポート」天気予報
という名前をつけたようです

多様なファンを獲得するために
ビートルズコンサートを成功させたマネージャー
シド・バーンスタインをやとい

マイルスと同じコロムビア・レコードと契約

ファースト・アルバム「ウェザー・リポート」を1971年に発売!

ウェザーリポートって僕と同い年じゃないですか!!

ドラムはアルフォンス・ムゾーン
パーカッションはドン・ウン・ロマン
ローズピアノ ジョー・ザヴィヌル
ベース ミノスラヴ・ヴィトウス
サックス ウェイン・ショーターです

かなり前衛的なサウンドですよね
ビッチェズ・ブリューのサウンドとまだ繋がってる感じですね!

ウェイン・ショーター28 イスカ

1969年9月29日
ウェインとアナ・マリアは長女に恵まれる
ウェインはナイジェリアの作家シプリアン・エクエンシーの小説「イスカ」が好きで
娘にイスカという名前を授けます

しかし不幸が訪れます
生後3ヶ月時の破傷風の予防接種の後
痙攣を起こし 長時間の酸素欠乏のため脳障害を受けてしまいます

これを期にウェインはマイルスのバンドを去る事になります
1970年フィルモア・イーストのコンサートの前に退団をつげ
6月19日のコンサートにはウェインは出演していません

1971年ブルーノートから
「オディッセイ・オブ・イスカ」を発表しています

イスカはハウサ語でを意味しています
まさに娘に捧げたアルバムと曲なんですよね

ウェイン・ショーター27 スーパーノヴァ

ビッチェズ・ブリューのコンサートでは
ウェインのソロのときドラムのジャック・ディジョネットがヒートしてくると
チック・コリアはローズピアノの音がかき消されてしまうので
ドラムをもう一台セットしておいて
ジャック・ディジョネットとバトルをしています

チック・コリアは真面目にドラムうまいんですよねー
ただ、マイルスはリズム隊はカチッとしてるほうがすきだったそうで
これ僕的には意外なんですよねー

でも実際マイルスはフリーのように演奏していても
音楽フォームにこだわる人だったから
そうかもしれませんよね

それに対してウェインのほうがなんでもこい!って感じだったみたいです
上のアルバムではチックコリアがドラムも演奏しています!

1969年ウェインは離婚問題も片付き
アナマリアと結婚しています

二人は家にミュージシャンを招くのが好きだったみたいで
パーカッショニスト アイアート・モレイラ
その奥さんフロラプリムとなかよくしてます
この二人はリターン・トゥ・フォーエヴァーのメンバーですね!

アナマリアの姉マリアと旦那の
ウォルターブッカー夫妻とも仲が良く

手料理とセッションとコカインを楽しんでいたそうです
この時代はお酒くらいの感覚だったんでしょうね!

ウェインショーターのスーパーノヴァアルバムは
こんな仲良いメンバーから生まれます
このアルバムの中のDindiのエピソードは以前やったので
よければ読んでみてくださいね!

DINDI /Antonio Carlos Jobim

ウェイン・ショーター26 ソプラノサックス In a Silent Way

このアルバムには
オルガンとしてジョー・ザヴィヌルが参加しています

ビッチェズ・ブリューに比べると
随分ガチャガチャ感が減りますね

エレクトリックサウンドは音量が大きいので
テナーサックスではサウンドが埋もれてしまうので

ウェインはソプラノサックスの導入を考えます

そして、このインナサイレントウェイで初のソプラノ・サックスフィーチャーがなされます

ウェザー・リポートへの流れが非常によくわかりますよね

ウェイン・ショーター25 ビッチェズ・ブリュー

マイルスは1969年にビッチェズ・ブリューという問題作をだします
いやーこれは本当問題作ですね

賛否両論あると思いますが

ジャズトランペッターという位置が段々時代遅れになったタイミングで
新しい彼女(1年間結婚している)ベティ・マイルスと出会って
彼女にスライ・アンド・ファミリーストーンやジミ・ヘンドリックスと引き合わされ
服装ともにこっちの方向に向かっていきます

彼女は「キリマンジャロの娘」と呼ばれ、アルバム名にもなって
ジャケットにも使われています

この音楽の方向に
ベースのロンカーターはいち早く抜けて
ドラムのトニーウィリアムズもこの後バンドを去ります

ここに入ったのが
デイブ・ホランド ベース
チック・コリア ローズ・ピアノ
ジャック・ディジョネット ドラム
です

ウェインはこの方向への転換はスムーズに対応できたようで
ここからウェザーリポートの結成へと音楽を進めていくわけです

 

 

ウェイン・ショーター24 アナ・マリア

1967年ウェインはアナ・マリアと出会う

彼女は12歳の時に親が聴いていたショーターのジャケットをみて
私この人と結婚する!といっていたり

ウェインもライブの帰り際に彼女と目があって
「少し話そうか?」と柄にもない言葉が出たと言っています

元奥さんとはあまりなかった
女の子と付き合うという経験を始めてさせてくれた女性といっています

二人目の奥さんとなるこの女性にささげた曲がありますね!
僕もよく演奏しました!
とても素敵な曲です
メロディの合間にはいるベースのリフがかっこいいんですー!

 

【サウンド変化】ウェイン・ショーター

ウェイン・ショーターの評伝

こちらをまとめていますが
まだ半分いってないくらいです

中間まとめとして
大きくわけてサウンド感の違いというのが
以下みたいになるかなーと

やはり一貫してその時代に作りたかったサウンド感というのが
わかりますねー

リスナーとしても、このあたりが好き!みたいなのをもってると
いいCDに出会えたりするかもです

1。アートブレイキー時代
2管編成
3管編成

2。マイルス時代
第二期黄金カルテット時代
エレクトリック時代

3。ウェザーリポート時代
ミノスラヴヴィトウスBのいたウッドベースサウンド
エレクトリックベースサウンド

4。復刻アコースティックカルテット

レギュラーバンド活動下で自分の個人名義のアルバムをだしています

5。ブラジルサウンド
スーパーノヴァや、ネイティブダンサーあたりですね
この時代はウェザーリポート時代にあたります

ナイト・ドリーマーはマイルス時代
ジョイライダーなどはウェザーリポート後になります

このサウンド区分でもまた動画作ろうかなーって
思っています